東京都内の公共工事の件数は?登録件数・発注件数まとめ【2021年2月版】

~入札情報登録件数の合計6,358件(対前年度比+3.6%)~

東京都近郊に拠点を持つ建築・土木の事業者で、公共工事に興味のある方も多いと思います。東京都内は都庁・区市町村をはじめとして、さまざまな発注団体があり、日本で一番入札募集の多い地方自治体です。どのくらいの数の入札や発注が行われているのかについて、「入札ネット+α」の東京地域(都庁・区市町村)で登録された入札情報データを元に2021年2月の公共工事件数を集計しました。公共工事に興味がある事業者の皆様、ぜひご覧ください。

●登録件数

東京都内の公共工事の入札ネットデータ登録件数は、2021年2月の1ヶ月間で6,358件。前年同月と比べると+3.6%ですが、都庁の公告件数が昨年よりも609件増加しています。

東京都の入札方法についてはこちらの記事もご覧ください。 東京都と23区市町村の入札についてのまとめ。参加資格や電子入札などを解説 | 入札成功のための基礎知識

公告件数の2,844件の内訳をまとめてみましょう。

発注機関件数対前年度比
都庁2,083件+41.32%
区役所650件-4.55%
市町村111件-41.27%

都庁発注分では、都財務局、学校経営支援センターだけでも対前年度と比較すると558件も多く発注されています。例年からすると早い段階で発注させる公告(保守・維持・管理)が2月に集中したことが要因です。

指名件数の184件の内訳をまとめてみましょう。

発注機関件数対前年度比
区役所166件-8.29%
市町村18件-33.33%

対前年度比の比率だけを注目すると少なく見えますが、入札件数には大きな差がなく例年通りの件数だと推測されます。

結果件数の3,330件の内訳をまとめましょう。

発注機関件数対前年度比受注額合計
都庁2,234件-12.84%818億1192万円
区役所809件-3.80% 90億7075万1千円
市町村287件+58.56% 59億4347万5千円

市町村だけ件数が増加していることが見受けられます。前年同月の受注金額を比較すると2020年2月は約1300億、本年2月は約960億と昨年より減少しています。案件情報を分析していくと、都庁発注分で10億円を超える案件が11件あり受注合計金額は約320億円に達しています。大型案件の入札分が重なったことが要因で全体の結果件数としては少なく感じますが、発注された予算金額からすると通年どおりの規模に収まっています。

●発注件数

続いて東京都内の公告発注件数を工事の種類別に分けた件数です。
2021年2月の発注件数は、計2,844件でした。内訳は以下のとおりです。

工事の種類件数割合
土木工事951件33.44%
建築工事43件1.51%
電気工事211件7.42%
管設備工事210件7.38%
委託361件12.69%
その他1,068件37.55%

来年度に向けた年間契約や維持関係が約82%を占め、残りの18%が土木工事、水道施設、測量などで一部発注されています。工事が極端に少なくなる時期で入札金額が少ない小規模の発注が集中することが分かります。

実は、入札でもっとも大事なのは「情報収集」です。自社に合う入札がどの自治体からいつ募集されるのかをタイムリーに知ることはもちろん、過去の入札がどうだったのかを分析し、自社の入札戦略を立てることも重要です。
この記事は、「入札ネット+α」で登録された東京地域(都庁・区市町村など)の公告・指名・結果データを元に集計・分析してまとめています。「入札ネット+α」には、その他の地域の情報や、より詳細なデータもたくさん掲載されています。14日間無料でお試しいただくことが可能ですので、ぜひトライアルにお申し込みください。

※入札ネット+αは、1994年度からデータを蓄積しています



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